「よけいなこと」の大切さ

2018.1.5
 

未開の地にたどり着くためには
何をすれば良いのか

 
「おつかれさまでーす。ロケット燃料の打ち合わせに来ました。」

こんな感じでふらっと高校の進路指導室に入っていく美容師は日本国内でも僕くらいでしょう。
 
ここは旭川東高校、夏の終わりに全5回にわたる「学校では教えてくれない授業」がスタートしました。
 
学校の問題はすべて用意された答えがありますよね。
でもこの授業は違うんです。答えを探すのです。
高校生と一緒に知恵と工夫で世界初の燃料を使ったロケット打ち上げに挑みます!
 

 
「世界初に挑戦」といった言葉は聞こえはいいですが、ほとんどは出来もしないことが多いです。それでも本気で世界初を成し遂げたいなら、まずは目の前にあるできることをやり尽くすべきです。
 
僕は美容師でパーマ液、シャンプーなど専門的な化学を学びました。
さらに自ら化粧品工場をやることで、原料の処理方法や変化などより深い化学の知識を得ることができました。
だから今、ロケット燃料に挑戦できるのです。
つまり「未開の地」というのは誰かが歩んだ道の先にしかないのです。
学校で勉強している内容は「誰かが歩んだ道」です。その道の先に誰も知らないところがあるんです。
この授業のゴールはその先の「未開の地」まで行くことです。
 

これは僕たちが考えたロケット燃料の設計図
 
急激に燃える層、煙を出す層、出口になるノズルは石けんで作りました。
僕だけの知識ではなく、生徒が普段から勉強している知識もプラスしています。
 
学校では言われたことをやっていれば良い。
逆にテストや成績に関係ない、よけいなこと(大人にとって都合が悪いこと)をやると良くない。型にはまるのが優秀だという基準。
それが今の教育の問題点だと思います。
 
その問題が浮き彫りになるのが社会に出てから。
学校までは言われた通りやっていれば優秀だったのに、社会に出た瞬間に何でも人に聞かないで自分で考えろって言われます。
真逆のことを言われて混乱します。
それに人に言われたことばかりやってると仕事もつまらなくなってきます。
 
最近色んな人の話を聞いて思うことは、働いていて幸せじゃない人が多すぎる。
苦しいのを我慢=仕事
ってなってます。
 
僕はもともと美容師だから髪だけ切っていれば生活していけるんです。でも、ただ生活するだけってのはつまらない。
そこで、やってみたかったことをプラスしたんです。
石けん工場をやったり、ロケット燃料を作ったり。
そうすると不思議なことが。
たくさんの経験をしたことで生活と仕事がもっともっと楽しくなる。
美容師も昔より楽しんでやれています。
お金や生活も大事、でもそのほかに「よけいなこと」も大事にしないといけない!
僕はそう思います。


 
今回集まった生徒たちは20人、
自信が欲しい、NASAで働きたい、なんとなく面白そう…など動機はさまざま。
それにしても個性的な生徒ばかりが揃いました。
 
最近の高校生はすっごく忙しい、
授業は7時間目まであって学校が終わるのが16時半、それから部活や習い事で19時頃まで。その後帰宅し、家で勉強に励む子もいるそう…
僕みたいなゆとり世代からすると、ゆとり無さすぎ!って思います。
下手な社会人よりよっぽど忙しい。
 
そんな中、成績に全く関係ない授業に参加してくれた生徒たち。
彼らにとって「最高のよけいな経験」となるような時間にしよう!そんな気持ちでスタートしたのでした。
 
 
つづく